キリスト教は、4月から6月の間、復活祭を基準にして、祭日が最も多い時期です。

復活祭の後、今日の「主の昇天の祭日」があります。本来、主が昇天されたのは、復活の40日後とされていますので、木曜日に祝っていました。けれども日本のように週日(平日)に集まることが難しい状況を考慮して、第2バチカン公会議後に行われた典礼暦の改定で、毎年、日曜日に祝う移動祝祭日として復活節の第7主日に祝うことになりました。

次に「聖霊降臨の祭日」を祝います。この日は、復活祭から50日目の日曜日にあたり、ペンテコステ(ギリシャ語で50の意味)とも言いますが、キリストの弟子たちの上に聖霊がくだり、弟子たちは各地へ派遣されて行きます。それによってキリストの教会が誕生することになりました。聖霊降臨は、復活祭からつながった一連の出来事です。そして聖霊降臨で復活節が終わります。

次に「三位一体の祭日」があります。聖霊降臨の翌週の日曜日になります。復活節も終わり、すでに年間(後期)に入っていますが、その年間の最初の日曜日になります。救いの歴史が神のひとり子イエスの復活と約束された聖霊の派遣により完成された教会は、もう一度救いのわざを振り返り、三位一体の神が人類の救いを心にかけて、実現してくださったことを思い起こし、それを味わう日です。

次に「キリストの聖体の祭日」があります。本来、三位一体の翌週の木曜日に祝いますが、キリストの聖体の祭日は、日本では守るべき祝日ではないことからやはり移動祝祭日として、三位一体の翌週の日曜日に祝うようになりました。教会は、聖体の秘跡に対して、最大の尊敬をはらってきました。そのため祭日として盛大に祝います。この日に初聖体を祝う教会がよくありますが、二重の喜びになるふさわしい日と思います。
他に6月は「聖ペトロ 聖パウロ使徒の祭日」があります。ちなみに聖ペトロ、パウロは、日にちで祝う固定祝祭日で、たまたま今年は主日と重なります。主日と重なりますと、祭日が優先されますので、聖ペトロ、パウロ使徒は、主日に盛大に祝います。また祝日の場合は、主日が優先されますので、教会カレンダーからその年によっては消えることもあります。
その他にも、6月24日「洗礼者聖ヨハネの誕生の祭日」、6月27日「イエスのみ心の祭日」などがあって、4月から6月にかけて毎週のように祭日が続きます。

このように教会の祭日が続くのは、なぜか分かりませんが(偶然?)、ただ言えるのは、私たちキリスト信者にとって大変に喜ばしいことだということです。それは毎週、盛大にミサが行われることで、信仰生活において刺激になり、そしてさらに教会の典礼の豊かさを感じられるからです。

引用「ラウダーテWeb:(A年三位一体、C年キリストの聖体)」
参照「カトリック中央協議会Web:(聖霊降臨とは)」

主任司祭 西本裕二