祭檀の右側に、生花係りが丹精込めて作った「クリスマス・リース、Christmas Wreath」が毎年飾られます。今日は待降節第4の日曜日なので、4本のローソクが明るさを競い合っているように輝いています。
このリースですが、古来ギリシャ・ローマ人が祭事の際「冠として身につけたもの」がその源流にあると言われています。古代オリンピック競技(B.C.776年開始)で勝利者が「オリーヴの冠」を受けたことは有名である。結婚式・葬儀用とよく使われたが、キリスト教にも取り入れられ、「アドベント・リース、クリスマス・リース」になったようである。
ローソクを使用する「アドベント・リース」は、スウェーデンのストックホルムが誕生の地だと言われています。北欧のスウェーデンは日照時間が短く、冬場は5時間しか太陽が顔を出しません。それも出ればの話で、どんよりとした天気が毎日毎日続くのが北欧です。それで北欧の人びとは、クリスマスを「光の祭典」として祝い始めたのです。
聖書的に言えば、世界創造が「光あれ!」で始まり、イエス誕生の時を告げる「星が輝いた」のであり、イエス様自身も「私は世の光である」(ヨハネ8:12)と言われています。またクリスマスが時期的には、最も日の短い「冬至」であり、それからは一日一日日が長くなります。
北欧の人たちの「光」を待ち望む気持ちとキリストによる「暗闇から光の世界」への気持ちを込めて、「クリスマス・リース」に一本ずつローソクを燈しながら準備して相応しくイエス様を待つことはとても意味のあることです。
洗礼の時に私たちは、代父母から「点火されたローソク」をもらいました。その時、「あなた方は、キリストの光をもたらすものとなりました。主イエス・キリストが来られる時、全ての聖人と共に、喜んで主を迎えることができるよう、何時も光の子として歩みなさい」と司式者はその意味を伝えました。
今日点火された4本のローソクを見ながら、私たちの心の中の「キリストの光」をもっと明るくするように決意を新たにしたいと思います。