ご復活おめでとうございます。
ヨハネの聖書によりますと、復活されたイエス様に個人的に最初のお会いしたのは、マリア・マグダレナでした。むしろ復活されたイエス様が、彼女に現れ、言葉を交わし、主の復活の最初の証人にとなる名誉を彼女にお与えになったということが出来るでしょう。
彼女は、イエス様の十字架上の死を共に苦しみ、眠られぬ夜を悶々と耐え、「週の第一日目の夜明けごろ、まだ暗いうちに墓に行った」(ヨハネ20:1)のでした。石が墓から取りのけてあるのを見て、すぐさまペトロに報告しに帰り、とんぼ返りで墓に帰って泣いていました。彼女は「イエス様と一緒にいたい」ということで頭が一杯でした。その気持ちは天使への答え「誰かが私の主を取り去りました。どこへ置いたのか、分かりません」と、園の番人だと思っているイエス様に「あなたがあの方を運びさったのでしたら、どこへ置いたのか、教えて下さい。私が引き取ります」との答えからも窺い知ることが出来ます。生前からイエス様で一杯になっていたマリアの心は、今は、十字架から降ろされ埋葬の準備も十分に出来ていない「イエス様の亡骸」で一杯でした。何故なら彼女にとってイエス様は「私の主」だからでした。そんな一途な彼女に対して、イエス様はマリアよりも先に墓に入ったペテロとヨハネには姿を現さず、後から入ったマリアに復活されたご自分を最初に現されたのでした。マリア・マグダレナのイエス様への愛を、イエス様もしっかりと受け止め、「愛」をお返しになったということが出来るでしょう。
マリア・マグダレナは、聖母マリアについでたくさんの画家たちから描かれました。ジョット、フラ・アンジェリコ、ティツィアーノ、グレコ、ルーベンス等です。そしてどの絵でもマリアは美しく描かれています。神の子イエス様で心が一杯のマリアは、美しくならざるをえなかったからでです。
さて、復活されたイエス様は、私たち一人一人にとっても「私の主」であるようにと、天国のマリア・マグダレナにお祈りしたいものです。