博士達は星に導かれて(主の公現)

アイキャッチ用 田中神父の今週の糧

B.C.4241年にエジプトでは暦が存在していました。その上一年を365日に分けていたのですから、驚きです。エジプトのように乾燥した地域では、空気中の湿気に妨げられず、星が美しく輝くので、人々は天体の運行と星に興味を持ち、飽かずに、星を眺めていたからなのか、天体の運行に関する知識も早くから蓄積されたのでした。B.C.1300年頃のエジプト王セテイ一世のお墓やB.C.1250年ごろのラムセス二世のお墓にも「星座」が描かれていると言います。

砂漠では、星が頼りです。肉眼で見える星の数は約8000個といわれますが、「その方の星」を見て、すぐさま行動をとった博士たちの行動は、称賛に値します。

旧約聖書の中に、美しい星の姿があります。「そのとき、夜明けの星はこぞって喜び歌い、神の子らは皆、喜びの声を上げた」(ヨブ38:7)と。恐らくクリスマスの夜も「星はこぞって喜び歌」っていた筈です。でも悲しいことに、人間の中で喜びの声を上げたのは、「博士たち」だけでした。

「黄金・没薬・乳香」の捧げ物を献上したことから、3人の博士と言われていますが、星と一緒にイエス様のご誕生を喜んだのは、あまりにも少な過ぎます。

星たちは、造って下さった神さまに対してこぞって感謝し、喜びの声を上げました。しかし残念ながら「ヘロデ王は不安を抱いた。エルサレムの人々も皆、同様だった」のです。どうか私たちは、星たちと博士たちの仲間に入れてもらい、イエス様のご誕生を喜び歌いたいものです。そして寒い馬小屋ではなく、きれいに飾られた私たちの心をマリア様に提供したいと思います。

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新年あけましてオメデトウございます。
神さまとマリア様からの「めぐみ」に満ちた年でありますように!!

2009年1月1日
カトリック鷺沼教会 主任司祭 田中次生
助任司祭 土屋茂明

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