7月4日の堅信式を控えて、本日の9時半のミサ後、式のリハーサルと赦しの秘跡を予定しています。今年の復活祭に洗礼を受けた方々にとっては初めての赦しの秘跡の機会かもしれません。

第2バチカン公会議後の<典礼改革>で赦しの秘跡の中で使われる言葉も変化しました。それに関するエピソードをご紹介しましょう。
赦しの秘跡は、(1)初めの祈り、(2)の言葉、(3)罪の告白、(4)すすめと償いの指示、(5)悔い改めの祈り、(6)罪のゆるし、(7)終わりに、という順番になっています。(6)罪のゆるしの文は以下のような祈りです。

司祭 全能の神、あわれみ深い父は
御子キリストの死と復活によって世をご自分に立ち帰らせ
罪のゆるしのために聖霊を注がれました。
神が教会の奉仕の務めを通して
あなたにゆるしと平和を与えてくださいますように。
わたしは、父と子と聖霊のみ名によって
+あなたの罪をゆるします。
信者 アーメン

下線をつけた部分の翻訳に関して、当時の翻訳委員の間で議論がありました。ラテン語の“ministerium”(英:ministry)には、「職務、任務」という意味と「奉仕」という2つの意味があるのですが、どちらにするかで、意見が分かれたわけです。結局は“奉仕の務め”という訳で決着しました。上智のネメシェギ神父様がこの<奉仕>という語が採用されたことをとても喜んでおられたことを思い出します。

6月29日はペトロとパウロの殉教を記念する祭日で、教皇様や司教様のために祈る日です。最初の修道者教皇グレゴリオ1世(在位590年~604年)は自分のことを「神の僕たちの僕」と呼びました。聖職者とは、神の僕である信徒に仕える僕である、という彼の信念と姿勢をこの祭日に肝に銘じたい、と思います。

主任司祭 松尾 貢
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