堅信式のために梅村司教様をお迎えする今日、教会の司教職について少し考えてみたいと思います。
成人の堅信の秘跡は<キリスト教入信の秘跡>という観点から捉える場合、洗礼・堅信・初聖体という3つの秘跡を洗礼式の日に同時に受けることが勧められています。一方、教区の一致の要であり、堅信の秘跡の本来の執行者である司教様から堅信を受けることは、司牧的面や生涯養成の面からみて有意義であると考えられています。ですから、今年の復活徹夜祭に受洗なさった方の中でも、受洗日当日に堅信を受けた方、3ケ月後の今日受ける方、2年後に予定している方と様々いらっしゃるわけです。
イエズス様は使徒をお選びになり、復活の後、「全世界に行って、すべての造られたものに福音を宣べ伝えなさい」(マルコ16・15)と言われました。キリストから使徒たちに委ねられたこの使命を、世の終わりまで教会において続けさせる秘跡、それが叙階です。教会の初めから、叙階による役務は司教、司祭、助祭の3段階で授けられてきました。司教叙階によって、最高の祭司職、聖職の充満が授けられ、司教団に加わり、委ねられた部分教会(梅村司教様の場合は横浜教区)の見える長となります。司教たちは、使徒たちの後継者であるローマ教皇の権威のもとで、全教会の使徒的責任と使命を分担しています。司祭は司教の協力者として、司教から小教区共同体の任務、あるいは教会のある特定の任務に任じられます。ですから、司祭はあくまでも、司祭職の充満である司教の司祭職の一部を担当するにすぎません。そういう意味で、堅信式を司教様にきていただいて実施するのは実に意味深いことなのです。
梅村司教様は今年司祭叙階25周年(銀祝)を迎えられました。「Communio Communionum (交わりのなかの交わり)」を標語として選ばれ、交わりとしての教会を目指しておられる司教様の上に聖霊の導きをお祈りするとともに、私たち鷺沼小教区としても、交わりの深まりのために協力を惜しまないよう心がけてまいりましょう。