偉大な宣教師聖フランシスコ・ザビエルの祝日に近い12月最初の日曜日は、「宣教地司祭育成の日」です。福音宣教によって種を蒔かれた地から司祭が生まれ出るようにと全世界で祈り、犠牲を捧げる日になっています。母国を離れて多くの宣教師が習慣、文化、言語の異なる土地に赴き、キリストのみ教えを述べ伝え、時には命をも捧げてみ国の到来に尽くしてきました。
そのような流れのうちに、現地の信者の中から司祭となり自分の国でみ言葉の宣布に励む人が待望されます。このため宣教地の現地人司祭の育成を願ってこの日が定められました。
日本の教会では、司祭は外国からやってくる宣教師が当たり前だと考えて、宣教師による司牧活動が当然のように思い、日本人の司祭を育て上げるのにあまり関心のない信者が見受けられます。本当の意味での教会の開花は、現地人司祭が増えて、確固とした力を発揮しなければなりません。
ご承知のように、現在ではキリスト教国といわれる地域からの司祭の誕生も十分ではありません。ヨーロッパ諸国が新たな宣教の時代だと言われています。全世界に必要な司祭誕生に向けての人々の熱心な祈りが求められます。
邦人司祭の育成の問題を意識しながら、日本に一番最初に福音宣教に励んでくださった聖フランシスコ・ザビエルのおん取次ぎを願って、日本の教会に仕えるよい司祭が養成されるように、祈りたいものです。
助任司祭 アキレ・ロロピアナ