今日のミサの中で、成人式を迎える若者を祝福いたします。そこで、先週にひき続いて、教会と若者の考察を続けたいと思います。

鷺沼教会の今年の目標として、青少年に関心をもつことを掲げましたが、これはサレジオ会創立者聖ヨハネ・ボスコの生き方そのものでした。彼が会憲の中に記した言葉の中に次のような言葉があります。

「この世の価値を取り入れ、今の時代を嘆くことはしない。良いものは、特に青少年に喜ばれることなら、何でも受け入れる」会憲17条
「危険な状態にある青少年を救い、霊魂を神に導くのに役立つなら、私はあえて無謀なことでもする」           会憲19条

修道会の会憲の言葉としては、かなり思い切った表現です。解説は次のように続けます。 「過去を称賛し、<同時代を嘆く>という多くの大人に良く見られる傾向に陥るのを拒否しなければならない」。

“近頃の若者は云々”といったぼやきは、紀元前のソクラテスの本にも載っています。要するに、いつの時代も、少し年をとってくると、「昔はよかった」「近頃の若者の考えは理解できない」という言い方がなされてきたということでしょう。

それに比べ、若者に対して、いつも希望と期待、励ましをかけ続ける教皇様の姿勢はまさに若者に対するイエス様の姿勢そのものといえます。

教皇様がWYDマドリ-ド大会のためのメッセージの最後を少し引用したいと思います。
「わたしは、深い喜びをもって皆様一人ひとりをお待ちします。イエス・キリストは教会を通して皆様が信仰をしっかり守るよう望んでおられます。イエス・キリストを信じ、従うよう決断することは容易ではありません。自らの過ちやより安易な道に誘う多くの声によって、その決断は妨げられます。希望を失わないでください。

若者の皆様、教会は皆様を必要としています。その生き生きとした信仰、創意あふれる愛、そして希望の力が必要なのです。皆様がいることで教会は一新されて若返り、新しい力を得ます」。

主任司祭 松尾 貢
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