新学年度の初めに当たり、今日は、信者としての生涯養成の重要性についてふれてみたいと思います。
インターネットで「生涯教育」を検索しますと177万件、「生涯学習」で検索すると98万件がヒットしました。教会や修道会の公文書によく出てくる「生涯養成」(ON・GOING FORMATION)だと18万件でした。
学ぶことは若者だけの特権や義務ではなく、私達はいつまでも学び続ける必要があるとは最近よく言われることです。特に、現教皇ベネディクト16世はこの点を強調なさっています。
教皇様は毎週水曜日に一般謁見をします。教皇登位なさったころはヨハネ・パウロ2世がなさっていた詩篇の解説を続けられました。それが終わったら、2006年にはイエスの弟子たち、2007年からは教父達一人ひとりを取り上げ説明なさいました。パウロ年、司祭年にはその話が途中に入りましたが、現在は古代から中世、近世と各世紀の代表的な聖人についてお話なさっています。最近は四旬節の意味など典礼に関することが中心ですが、それでも2月に16世紀の十字架の聖パウロやアヴィラの聖テレジア、3月はフランシスコ・サレジオやアルフォンソ・リゴリを取り上げられました。
教皇様の意図ははっきりしています。司祭・信徒の生涯養成に寄与するためにという慈父としての心使いです。教皇様が一般謁見で話される内容は深く、纏まっているために、すぐに各年の「霊的講話集」として出版されています。日本語版も中央協議会から出ています。
今日は女子パウロ会のシスターが宗教的な書籍や聖具の販売に見えています。今月の「コムニオ」20頁には2011年度の宗教講座の案内が載っています。これらの機会を各自の生涯養成の一環としてぜひ活用なされますよう、お勧めいたします。