2年ぶりの鷺沼教会での堅信式です。横浜教区長・梅村司教様を迎えて53名の兄弟姉妹が堅信のお恵みを受けます。この機会に、堅信を受けるとはどういうことなのか、一緒に考えてみましょう。

第2バチカン公会議の『信徒使徒職に関する教令』(3)の言葉は参考になります。

「信徒は洗礼によってキリストの神秘体の一部分となり、堅信によって聖霊の力に強められ、主ご自身が使徒職へ任命される。――役務と秘跡を通して神の民を聖化する聖霊は、この使徒職を果たすために、特別の賜物(カリスマ)を信徒に与えるが、それは、各々が受けた賜物によって、他人に奉仕するためであり、また信者が神の賜物のよい分配者となって、愛において身体全体が成長するためである」。

ところで今回の堅信式に際して、何名かの方から「他の教会では、成人洗礼の際に、堅信も一緒に受けるのに、なぜ、鷺沼は別にするんですか?」という質問を受けました。その疑問にお答えしたいと思います。

たしかに第2バチカン公会議の堅信の理解は、初代教会や古代教会と同様、洗礼・堅信・初聖体を入信の秘跡ととらえています。そこで、大人の洗礼の際に、この三つの秘跡を一緒に受けることが勧められました。たしかに、秘跡論の面からはこのやり方が望ましいといえます。

それにも関らず、鷺沼教会では、伝統的にこの二つの秘跡の間に時間的な間を置いています。それには主に二つの理由があります。

  1. 信徒にあらためて学ぶチャンスを設けること
  2. 司教様の存在を信徒が、より強く意識すること。(司祭は祭司職の充満である司教の祭司職に与っているのです)

いわば、司牧的理由です。教会史の面でも、中世以降、第2バチカン公会議まで、堅信式は洗礼式と分離されていました。

入信の秘跡の一体性を重視するのか、司牧的な面を重視していくのか、今後検討していきたいと思います。

主任司祭 松尾 貢
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