名古屋の南山大学の経営母体である修道会「神言会」はその名前のとおり、宣教活動、小教区養成にみ言葉の分かち合いが肝要という意識が高い修道会です。新潟教区の菊池司教様も神言会員ですが、ブログの中で下記のように記しています。

“小教区は様々な役割を担った多くの小共同体が集まって一つの共同体を生み出しているのが理想的であり、またその小共同体は、単に機能を果たす集まりではなく、み言葉を中心にした分かち合いの共同体でもあることが理想です。しかし、それはどこでも簡単に実現できるものでもなく、さらに一朝一夕で実現できるものでもありません。40年はかかります。FABC(アジア司教協議会連盟)のデスクが長年にわたって導入を進めてきた教会共同体の手法は基本的に南アフリカにあるムルコ研究所がアフリカ全土で導入を進めてきた共同体育成の手法をアジア的に手直ししたものです。小共同体育成の基本は、み言葉の分かち合いによる定期的な小共同体の集いにあります。まずもって、このみ言葉の分かち合いを定着させることが肝要です”。

前述したムルコ研究所が勧める聖書の分かち合いには七つのステップがあります。

第一段階:主をお招きする。
第二段階:聖書を読む。
第三段階:聖書の箇所を味わう。
第四段階:沈黙を守る。
第五段階:心の中で聞いたことを分かち合う。
第六段階:互いに探し求める。
第七段階: ともに祈る。

信徒数が少なく、家族の中に信徒が一人だけの場合は、小共同体の言葉の分かち合いが困難なことは事実ですが、困難だから諦めるのではなく、創意工夫したいものです。

鷺沼教会ではこの6月に聖書百週間Bグループ皆さんが3年数か月のみ言葉を味わう旅を終了しました。10月からはEグループが新たにスタートします。また、2学期から若者向けのαコースが開始されます。聖書百週間の学びやαコース、前から実施されているlectio Divinaなどを通して小グループがみ言葉に活かされていけば、きっと霊的に生きた教会作りに大いに貢献してくれるはずです。

宗教改革5百周年という節目の年、あなたもみ言葉を味わう旅に出かけてみませんか。

主任司祭 松尾 貢

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