聖母マリアは、様々な芸術作品で題材にされていますが、そのほとんどが、美しい女性の姿で描かれています。それは聖母に対して、多くの人が人間の究極な姿を求めているからだと思います。
では本当の聖母の姿とはどのようなものでしょうか。聖母マリアの出現に会った人たちのその姿に対する証言というのは共通しています。
ベルナデッタは、ルルドで聖母の出現を受けて、その目で姿を見ています。そのときの彼女の深い感動と印象は「聖母の姿は、死ぬほど美しかった」と言うものです。またファチマの3人の牧童たちも聖母の出現に対して「美しい貴婦人がいました」と言っています。このように実際に聖母の姿を見た人たちの証言からもその姿は〝本当に美しい″ということです。
その美しさはどのようなものかと言いますと、多くの場合、光り輝く姿で現れています。その輝きは、聖母の内面から出ている美しさではないでしょうか。
では聖母の被昇天と私たちはどのように関係があるのでしょうか。それは私たちも聖母マリアのように、内面を大事にして生きるならば、光り輝く姿で神のもとにゆくことができるということです。
このように聖母の被昇天は、私たちに大きな希望を与えてくださいました。
聖母マリアのように心を神に向けていきましょう。そうすれば、何があっても希望を失うことなく人生を歩んでいけるでしょう。そして、いつか必ず誰にでも訪れる終わりの時、キリストは私たちを聖母マリアのように天の栄光に上げてくださるのではないでしょうか。
主任司祭 西本裕二