毎年2月22日は、「聖ペトロの使徒座」を記念します。ペトロ使徒座とは、教皇をとおして与えられる教会の権威を示すものです。
イエスはペトロに天の国の鍵を授けました。この鍵は、救いの鍵となるものです。鍵は権威の象徴でもありますように、神はペトロをとおして、教会に対して救いの権威を与えられました。そのために私たちは、教会が示すものに心を留め、大事にしていかなければならないと思います。
当時のユダヤ人にとっては、救いの鍵は律法でした。律法こそ知恵であり、天の国の鍵でもあると考えていたのです。
ではユダヤ人たちの鍵とペトロに与えたられた鍵とはどこが違うのでしょうか。それはユダヤ人たちの鍵は、ただそれを守ることにありました。それに対して、ペトロに与えられた鍵である教会はヒントです。ですから、私たちが信仰の心をもって求めていかなければならないものです。なぜなら教会のすべての権威は、イエスご自身が与えられたものであるからです。
神が与える教会の権威は、今も消えることはなく、これからも消えることがありません。不完全ではありますが、救いの鍵であり、神の力が働く教会というものを、私たちはこれからも大事にして、教会をとおして救いを求めていかなければならないと思います。
主任司祭 西本 裕二