今年の春も桜が咲き始め、満開となります。
桜が咲くのを見ると、美しさだけではなく、希望を感じます。満開から一週間ほどで散る花なのになぜ希望を感じるのでしょうか。それはきっと一生懸命に咲いているように見えるからでしょう。
私たち人間も同じかもしれません。長寿の現代、多くの人は、どうやって健康で長生きできるかを一生懸命に考えます。でも人生をどうやって一生懸命に生きるかを考えるほうが大事であるような気がします。
旧約聖書の箴言の中に短い人生への教訓と言える言葉があります。「私は2つのことをあなたに(神様に)求めます。私の死なないうちに、これをかなえて下さい。うそ、偽りを私から遠ざけ、貧しくもなく、また富もせず、ただ、なくてならぬ食物で私を養って下さい。飽き足りて、あなたを(神様を)知らないと言い、また貧しくて盗みをし、私の神の名を汚すことのないためです。」(箴言30・7-9)
これは一生懸命、誠実に神のために生きる人の言葉のように思えます。そしてそれが人間の幸せな生き方につながるものであるように思います。
主任司祭 西本 裕二