5月24日に「扶助者聖マリア」を祝いました。教会の重大な問題や困難に直面したとき、「キリスト信者の助け」という呼び名をもって、聖母マリアに依り頼む習慣というものが生まれてきました。

ヨハネ・ボスコは「扶助者聖マリア」という聖母の称号の中に、教会と修道会における救い手として、聖母マリアにご保護を願いました。

ヨハネ・ボスコという人の生涯は、「頭から足の先まで負債でなりたっていた」と言われるほど、彼は教会のため、そして子供たちのためにすべてを捧げ尽くされました。

子供たちが生活するためのパンや靴、また身の周りの物を揃えるたびに、彼の元にはたくさんの請求書が送られてきました。普通の人なら慌ててしまうでしょう。でもヨハネ・ボスコはどんなときでも落ち着いていました。

それに対して、一人の友人が「こんな多額の借金をどうやって払うつもりですか」と彼に尋ねます。するとヨハネ・ボスコは次のように言いました。「私は偉大な托鉢者を持っています。この方は、私の鳥かごの中の鳥たちのえさを集めてくれます。私の偉大な托鉢者は、扶助者聖マリアです」と。

ヨハネ・ボスコは、聖母マリアに対して、とても深い信頼を寄せていました。彼の始めた事業においては、聖母の特別なご保護と助けを願っています。彼は聖母に向かって「さあ、始めましょう」と言っていたほど、何を始めるにも聖母と共に行っていました。それで彼の事業は、本当に必要なときに、どこからともなく寄付が集まり、またお金を貸してくれる人が現れました。そしてどの事業も聖母マリアの助けによって発展し、多くの若者が神の元に導かれていきました。

聖人と言われる人の多くは、聖母マリアをとても大事にし、ヨハネ・ボスコ同様に深い信頼を寄せていました。それは彼らが教会にとっても、またすべての人にとっても、聖母マリアの特別な助けが必要であるということがよく分かっていたからです。

皆さんも聖母マリアを大事に致しましょう。聖母マリアは、教会の誇りであり、希望です。常に彼女に信頼を寄せて共に歩んでいくように致しましょう。聖母マリアを大事にする人は、決して滅びることはないでしょう。

主任司祭 西本 裕二

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