今日12月8日は、本来「無原罪の聖母マリア」の祭日ですが、今年は主日と重なっていますので、明日9日に祝います。
無原罪とは、聖母マリアが神の特別な恵みによって、その存在の最初からあらゆる罪の汚れから守られていたということです。これはマリアが神の母であることに基づいています。
1858年ルルドで聖母はベルナデッタという少女に現れ、「私は無原罪の御宿りです」と告げられました。このルルドに出現した無原罪の聖母マリアは、病、老い、苦しみ、悲しみなどのうちにある人々に寄り添い力づけられます。それだからルルドでは今でも聖母マリアの取り次ぎによって、病気の癒しの奇跡が行われているのでしょう。
聖母マリアは、心が美しく、純粋なだけでなく、苦しみや悲しみを抱えている人を自分のことのように思いやる方です。そのためマリアは、父である神の特別な恵みによって、神の母として選ばれ、私たちを見守り、助け、導く存在として立てられたのです。
神から愛される人は、先に人を愛します。マリア自身、身重でありながら、高齢で懐妊した親類エリザベトの身の回りの世話をするために進んで出かけて行きました。これはマリアがいかに自分のことよりも人を思いやり、大切にしていたかということが分かるエピソードです。まさにマリアは「愛の人」であったと言えるでしょう。
このマリアの純粋に人を思う心こそ、神が彼女を愛された理由ではないでしょうか。私たちの生き方は、神を証しするためにマリアの愛の姿を反映したものとならなければなりません。それによって、私たちも神から愛される者となるからです。神から愛される人は、滅びることはありません。しかも聖母マリアのように神から豊かな恵みが与えられるでしょう。
私たちも無原罪の聖母マリアのように純粋に人を思う心をもって、助けを必要とする人がいたら喜んで進んで奉仕していくように致しましょう。
参照「Laudate無原罪の聖母マリア」
主任司祭 西本裕二