今日、待降節第4主日となり、いよいよ今週に主のご降誕を迎えます。待降節のアドベントクランツの4本のロウソクの火は、すべて灯されました。このロウソクにはそれぞれに象徴的な意味があると言われます。一本目のロウソクは「希望」を表します。二本目のロウソクは「平和」を表します。三本目のロウソクは「喜び」を表します。そして今日の待降節第4主日の四本目のロウソクは「愛」を表します。「愛」という象徴は一つに主のご降誕がベトレヘムでお生まれになった幼子イエスが神の愛の現れであるからです。そしてそれに対して、私たちの最後の準備として、この神の愛に応えるために、私たちも愛の心をもって、主のご降誕を迎えなければならないということだと思います。
これは神が一番喜ぶ迎え方でしょう。それは幼子イエスを与えられた父である神は、人間が愛の心をもってお互いに認め合い、受け入れ合うことを強く望んでおられるからです。そしてイエスがこの世に来られたのも、私たちに互いに愛し合うことの大切さを教えるためです。
では愛の心をもって、主のご降誕を準備するために私たちは何をすれば良いのでしょうか。持論になりますが、小さな愛の行いを実行することではないでしょうか。それもさりげなく、神に捧げる思いで行うことが大切だと思います。幼子イエスの姿は、それを私たちの教えてくれているような気がするからです。
目立つことや大きなことを望むのが私たち人間の愚かさです。しかし神は人間のそのような行為を喜ぶ方ではなく、目立たず、小さなことでも神への思いを込めた小さな愛の行いを喜ばれるのではないでしょうか。
幼子イエスへの思いを込めて、その喜ぶ顔を思い浮かべながら、自分ができる小さな愛の行いを捧げていくように致しましょう。
主任司祭 西本裕二