ロヨラの聖イグナチオ

ロヨラの聖イグナチオ

7月31日は、ロヨラの聖イグナチオを記念します。彼はカトリック教会の修道会の一つ、「イエズス会」の創立者の一人で初代総長です。1534年にイグナチオを中心とする7人の同志がパリにあるモンマルトルの丘の小さな聖堂で、神に自分を捧げる誓いを立てたのがきっかけでイエズス会が始まります。7人の同志の一人に、日本に初めてキリスト教を伝えた聖フランシスコ・ザビエルもいました。イグナチオは、総長として会憲に書いた規定にイエズス会員に対して、教皇への絶対的服従と自己犠牲を求めました。そして「神のより大いなる栄光のために」という言葉を旗印として、活動を世界各地に展開し、会員は今でも精力的に福音を伝えています。

イエズス会を創立した7人の同志の素晴らしいところは、高い霊性に加え、〝福音宣教への熱意と行動力″を持っていたことだと思います。彼らの思いが共に働く同志をより多く集め、現在ではカトリック教会で最も大きな修道会となっています。
このイエズス会の最初の7人の同志たちの志は、今の私たちにとっても必要なものかもしれません。それは私たちに足りないのが、福音宣教への熱意や行動力だからです。彼らは深い霊性によって自分たちを高め、それによって宣教への思いを強めていきました。私たちも目の前の活動だけにとらわれるのではなく、彼らのように先ず自分を高めることを考えなければ、教会の宣教活動も他のどんな活動も上手くいかないでしょう。

前教皇フランシスコも「宣教への情熱、それは教会のいのちとも言える側面である」と言われました。使徒たちの時代も聖霊に祈り、自分たちを霊的に高めることで「使徒的熱意」をもって宣教活動を行っていました。
私たちは教会としても、個人としても活動一辺倒に陥ることなく、お互いに努力して、福音宣教のために霊性を高めるように致しましょう。

参照「Wikipediaイグナチオ・デ・ロヨラ」
   「VATICAN NEWS 2023年1月11日教皇一般謁見」

主任司祭 西本裕二