今日1月18日は、都バスが開業した日ということで「都バスの日」だそうです。都バスと言いますと、私は懐かしい思い出があります。それは会社勤めをしていた頃、都バスを利用して通勤していたからです。
利用客が多い朝のラッシュ時間帯に、1時間ほどバスでかかる会社に毎日大変な思いをして通っていました。今となっては笑い話ですが、そんなある日、私は目覚まし時計をセットし忘れて、起きたときには、すでに30分が過ぎていて、慌ててバスの停留所まで走っていきました。ところがそこにいつものような人の列がなく、止まっていたバスの中も人がガラガラ状態でした。「何か変だ」と思ったら、なんとその日は、国民の祝日で会社も学校も休みだったのです。
しかも私は慌てて家を出たので、恥ずかしいことに下はジャージをはいて、上はスーツのジャケットを着て、チグハグな恰好で会社に行こうとしていたのです。気がついて、出発する前にすぐにバスを降りましたが、私はこの体験で、教訓として「焦りは禁物」「急いては事を仕損じる」といったことわざがあるように、何事においても慌てず、冷静に行動しようと決めました。
使徒言行録(27章1-26)で、使徒パウロと他の数名の囚人を護送している船が暴風に激しく揺られ、助かる望みが消え失せようとしていたとき、ローマの百人隊長など乗船していた人たちはみな「もう助からない」と思いました。ところがパウロだけは諦めず、周りの人たちに「元気を出しなさい」と言って励ましました。
焦り、パニック状態になっている人は、冷静に状況判断ができない場合が多いと思います。しかしパウロは、冷静沈着に現実をよく見て、励ますという具体的な対処をしました。このパウロの行動は、彼の「信仰」から来ていたと思います。
実際、パウロは周りの人を励ました後、「私は神を信じています」と力強く信仰告白しています。キリストへの信仰は、人を冷静にし、恐れや不安を取り除きます。それはパウロのようにキリストがいつも共にいてくださると信じることができるからです。
私たちは、毎日の生活の中で、焦りや心を乱してしまうことが度々あります。でもそんな時こそパウロのように現実をよく見て、冷静な判断をしていかなければならないと思います。そのためにもキリストへの信仰を揺るぎないものとして参りましょう。
主任司祭 西本 裕二

