菊名教会の田代神父様は清水エスパルスの熱心なファンです。昨秋11月の司祭集会のとき田代師に会うなり、「エスパルスJ1残留おめでとうございます」という挨拶をいたしました。降格圏にいたからです。
2月、野球やサッカーのキャンプシーズンに入りました。長崎出身者にとっては、J1昇格を果たしたV・ファーレン長崎がどんな活躍をするのかが楽しみです。実はこのチームの社長はあの有名な通販大手「ジャパネットたかた」の元社長・高田明氏です。彼が昨年4月に社長に就任したときは3億の赤字を抱えて経営危機に陥り、成績不振でJ3降格の危機にありました。それが高田社長就任以後、なんと13試合負けなし、10勝3分けという驚異的な追い込みで、J1昇格を勝ち取ったのでした。どうして急に強くなったのか、高田社長は次のように説明しています。
“「Jリーグの52クラブで最も顔を知られた社長」なんて、皆さん言ってくださいますが、最もサッカーを知らない社長でもあります。倒産寸前で社長になって、言いました。「みなさん、給料は大丈夫だろうか、この先どうなるんだろうと、そういう不安は持たないでください。僕が経営に関してはしっかりやっていきますから。練習と試合に集中して、他のことは考えなくていいですよ」と。”
そして、J1昇格が決定した日のあいさつで、「平和について語れるクラブとして世界に平和を伝えていく役割を持っていこう」と語りかけました。平和は人の幸せであり、人にとっての安らぎです。長崎にV・ファーレンを見に来た人たちが、アウェーなのに人が優しい、歓迎されていると感じるようなチームを目指したい。世界の至る所で戦いが絶えませんが、人間は本来そういうもんじゃないよね、っていうのを自然に表現して、感じていただけるようにしていきたいんです。
アルゼンチン1部リーグ「サン・ロレンツォ」の熱烈なファンとして知られているフランシスコ教皇も、子どもたちの質問にこう答えておられます。「スタジアムで行われるサッカーの試合を見るのは本当に大好きです。何故だと思いますか? それは、チームワークと団結を見られるからです」。
主任司祭 松尾 貢