ナポリの郊外にあるロザリオの聖母大聖堂に支部の遠足で日帰り巡礼したことがあります。ナポリはレデンプトール会の創立者アルフォンソ・デ・リゴリオの生まれ育った街です。ナポリや南イタリアはいろいろな国の属国扱いをされてきた歴史もあり、順法意識、いわゆるコンプライアンスの面で劣っていると言われます。特に北部イタリアでは南部イタリアを見下す人が多いのは事実です。そういう街から、それも18世紀に、修道会の創立者がでたのは不思議でしょう、とレデンプトール会の司祭が感慨深く話すのを聞いたこともあります。

アルフォンソは聖母への信心が篤く、創立したレデンプトール修道会は伝統的に「絶えざる御助けの聖母」への信心を大切にしてきました。ロザリオも聖アルフォンソが大切にした祈りです。今月10月はロザリオの月ですので、来住英俊著『目からうろこ ロザリオの祈り再入門』の中から、ロザリオの祈りの利点を紹介したいと思います。

  1. 立ち上がりが早い
    珠を手が触り、口が馴染んだ祈りの言葉を発声することで、祈りはどんどん前進していきます。
  2. 祈りの達成感
    充実感がある。球をくぐり乍ら途中で意識がどこかに散歩にでることがあります。しかし、指が珠をくぐり口がアヴェマリアを唱えている限り、私たちの存在は神ときちんとつながっています。
  3. 祈りの時間を区切れる
    これは特に「とりなしの祈り」について言えることです。愛する人のために祈る場合、これだけ祈れば十分だとは言えません。ところがロザリオを何連と決めておくと、祈りが長続きします。
  4. 皆で祈れる
  5. 神の民が平等の立場で祈れる
    ミサは司祭以外の人が司式することはできませんが、ロザリオの祈りは、司祭も信徒も神の民として平等の立場で一緒に祈れる祈りです。

毎週木曜日9時半から小聖堂でロザリオを唱えています。あなたも一度参加してみませんか。

主任司祭 松尾 貢

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