先月初めのカトリック新聞の第一面の大見出しは「陰口は分裂招く罪」でした。驚いた方も多かったことでしょう。

5月21日日曜日正午の「アレルヤの祈り」の際、教皇様は次のような話をなさいました。一部をご紹介しましょう。

“キリスト教共同体にとっても容易でないことがあるとすれば、それはイエスの恵みのもとに、イエスの模範に従って愛することにほかなりません。ときには意見の相違、うぬぼれ、羨み、分裂が、教会の美しい顔に汚点をつけることがあります。キリスト者の共同体はキリストの愛のうちに生活をおくるべきですが、その中に悪が踏み込み、人々が欺き合うようになります。その代償を払うのは気の弱い人々です。どれほど多くの人が-その何人かは皆さんもご存じでしょうー、自分は歓迎されず、理解されず、愛されてもいないと感じ、自ら離れていったことでしょう。例えば、小教区や共同体内の陰口、嫉妬、うらやみのせいで、どれほど多くの人が離れていったことでしょう。・・私たちは毎日、新たに始めなければなりません”

そして、同日夕方、ローマ郊外のサン・ピエルダミアーニ教会のミサ説教の中でも、教皇は<陰口>の罪について話されました。

キリスト教会の小教区やグループで最も頻繁に犯されている罪は、互いに悪口を言い合い、裏切ることで、それは共同体を分裂させるだけでなく、神を求めて訪ねて来る人を遠ざけてしまいます、と警告され、

 “本当に、私はこのことで心の底まで痛みを感じます。まるで私たちが互いに石を投げ合っているようなものです。それで、喜ぶのは悪魔です。悪魔にとってはお祭りです”。

“人が神に仕え、聖霊の介在を守ろうとする努力をくじく術を知っている悪魔は、どんなことをしてでも、私たちの言葉が優しくならないように、敬意を伴わないようにします”。

“何人かの信者は陰口のたたきすぎで舌が長くなり、聖堂の入り口からでも聖体が拝領でき、その舌の長さは祭壇に届くほどです。これこそが私たちの共同体を破壊する敵、無駄話です。私たちのキリスト教共同体で最も多い罪です”

「兄弟たちよ、互いに悪口を言い合ってはなりません」ヤコブ4章11節

 主任司祭 松尾 貢

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