5年前の2009年2月、一人の若い日本人シスターがアフリカのチャドで交通事故により帰天しました。援助修道会のSr.二條あかねさんです。田園調布雙葉小中高を出て、大学在学中に召命を感じ、シスターとなって海外宣教に赴いて2年後のことでした。享年36歳でした。カトリック新聞や2011年2月号のカトリック生活の記事でシスターのことは知っていましたが、亡きシスターのお父様が鷺沼の日曜朝7時のミサに参列なさっておられるとはごく最近まで知りませんでした。
あかねシスターの霊名は「フィリッポ・ネリ」ですが、シスターは幼児洗礼なのですか、とお父様に質問しました。高校生の時の受洗だということでした。ということは、シスターは自分で洗礼名を選んだことになります。ネリの洗礼名を持つ人は少ないし、それも男性の聖人です。シスターは“フィリッパ・ネリ”と女性形にして洗礼名としました。きっとシスターはゲーテや福者ヘンリー・ニューマン枢機卿がそうであったように、喜びの聖人・ネリに憧れていたに違いありません。シスターが遺したお祈りをご紹介しましょう。
―― シスターあかねの祈り ――
わたしの主、わたしの神よ あなたからいただいたこの新しい一日をあなたに捧げさせてください
平和のうちに、信仰のうちに どんなことがあろうとも あなたとともにこの一日を生きさせてください わたしのうちに起こるどんな抵抗にもわたしが断ることができますように
それよりも、もっとできるかぎりの行いに自分を奉げさせてください
わたしのうちに働く聖霊によって 今日一日があなたをもっと識る日となりますように あなたをもっと愛する日となりますように あなたにもっと仕える日となりますように わたしの父よ わたしはあなたにわたし自身を委ねます
あなたのみ腕に わたしのいのちを置きます あなたのみ心が、わたしになされますように わたしはほかの何も望みません わたしの神よ!
故あかねシスターの祈りの心を持って、明日から始まる2学期を過ごしていきたいものです。