ドン・ボスコの祝日は本来1月31日なのですが、鷺沼教会では、四日市の志願生が来会する2月の第2日曜日である今日お祝いします。
ドン・ボスコは北イタリアで活躍した聖人です。産業革命の波が襲った19世紀中頃、アルプスの麓からトリノに出稼ぎにやってきた若い労働者の生活・教育・福祉のために生涯を捧げました。ドン・ボスコが生徒たちに与えた勧めや言葉からいくつかをご紹介したいと思います。
- 〇 3つの“S”の勧め
- 若いうちから、次の3つのSを身につけるように努めなさい。
SANTITA(聖性)イエス様とマリア様と親しく仲良くすること。
SANITA(健康)心と身体の健康に留意すること。
STUDIO(勉強)人間として、キリスト者として生きる上で必要な大切なことを学ぶこと。 - 〇 3つのアヴェマリア
- ドン・ボスコはオラトリオ(寄宿舎)を卒業して就職する社会の厳しさを意識していました。オラトリオの中で祈り、ミサに与ることはたやすい。しかし、社会に出たらそう甘くない。無神論や反聖職者的な雰囲気。誘惑や落とし穴が蔓延している環境の中でキリスト者として生きていくことはよほどの覚悟と努力がいることを、ドン・ボスコはよく理解していました。それで、巣立っていく教え子たちに、思い出し易く、シンプルな勧めを与えたのです。一日の終わりに聖母に3つのアヴェマリアを唱えなさい。そのことを実践すればきっと救霊の恵みをいただける、という勧めでした。
- 〇 三代にわたって
- 「一人の子供が司祭となるために家を離れる時、代わりにキリスト様がその家にお入りになります」。召命司牧の仕事をしていたとき、よく使わせていただいたドン・ボスコの言葉です。また、ある家族から司祭が出る時、その家は三代にわたって救いの恵みがえられるでしょう、というドン・ボスコの言葉もあります。
主任司祭 松尾 貢