今日、キリストの聖体を祝います。教会の典礼の中で、“聖体”を記念するのは1年に2回あるのをご存じでしょうか。1つは、聖週間の聖木曜日の「主の晩餐の夕べ」の典礼の日です。そしてもう1つは、今日のキリストの聖体の祭日です。

聖木曜日といえば、洗足式を思い浮かべるかたが多いかと思います。実は洗足式は、洗礼式との関係で4世紀頃に始まったもので、最後の晩餐の前にイエスが弟子の足を洗われたことから奉仕を考える日にもなりました。
しかし聖木曜日の典礼の中でも聖体の制定として、福音が朗読され、最後の晩餐を記念し、叙唱も「キリストの聖体」の箇所を使いますので、キリストの聖体が典礼の中心といえるでしょう。
また聖木曜日は、「聖体の制定」とともに、「司祭職の制定」も記念します。そしてこの日、司祭は自分たちの司祭職の日の約束を新たにします。教皇フランシスコは、この日は、司祭である喜びを改めて胸に刻み、その喜びの意味を考えるように、司祭たちに呼びかけています。

今年6月、私と阿部仲麻呂神父は、司祭叙階25周年の銀祝を迎えます。
私と彼とは、修練期から同学年になって30年以上の付き合いで、司祭となって25年という節目になる今年は、お互いに司祭職を振り返って、聖木曜日と同様に、司祭職の約束の日を新たにして、司祭である喜びを改めて考えなければならないでしょう。

25年は節目ですが、単に記念の年と考えるのではなく、心を新たにして再スタートを切る時だと思っています。
これまでの経験や積み上げてきたものを無駄にしないで、これからもそれを大いに生かして司祭職を完成していけたらと思っています。
そして、そのためには信徒の皆さん一人ひとりの司祭への祈りが不可欠になってくるでしょう。ですから、どうぞこれからも祈りと励ましをもって、私たちの司祭職を支えて下さい。

主任司祭 西本 裕二

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