今週、18日の灰の水曜日から四旬節に入ります。四旬節はご存じのように、「大斎」「小斎」のつとめがあります。
第2バチカン公会議前、毎週水曜日と金曜日が大斎とされ、聖体拝領も前日の晩から断食が求められていました。また小斎においては、動物の肉や卵、他に乳製品なども口にしてはいけませんでした。それも当時は7歳以上のすべての信者が対象となっていました。
しかし第2バチカン公会議後、大斎は一日の1回は十分に食べ、2回は少なめに抑えるといったものとなり、四旬節中の灰の水曜日と聖金曜日の2日だけ行うようになりました。しかも18歳から60歳までの健康な信者とされています。また小斎も大斎と同様、四旬節中の2日とされ、14歳以上となりました。ただし、小斎の肉を控える規定は、現在でも毎金曜日に勧められています。
第2バチカン公会議前の規定については、高齢の信徒の方などから話を聞いているだけで、正直、私は全く体験していませんが、ただ印象として、現在の規定は以前と比べてかなりゆるくなったような気がします。
でも大斎、小斎の規定がゆるくなったのは、教会が信徒の皆さんにしっかりと実行してほしいという思いがあったからではないでしょうか。これは教会の守るべき祝日にも反映していると思います。欧米などでは、守るべき祝日は10日ほどありますが、日本では、「主のご降誕」と「神の母聖マリア」の2日だけです。それは日本ではクリスマスと新年は、大勢の人がミサに参加しやすいという理由からだと思います。だから司教団が実行可能なものとして、教皇庁の承認を得たのではないかと思います。
「これは教会の掟だ」とか、「ルールだ」といって行わせるならば、イエスの当時のファリサイ派のユダヤ人たちが民衆に対して厳しく律法を守ることを要求していたように、単に実行することが目的になってしまう危険があります。
四旬節の大斎、小斎の規定は、義務として行うものではなく、その意味をよく理解して、信者が自主的に喜んで行うことが大事だと思います。ですから、実行するだけで十分と考えないで、キリストの受難と死を深く黙想し、また貧しい人たちの気持ちを共にすることで、自分の内面に良いものをもたらすと考えて、年齢を問わず、実行できる人は、喜んでやって頂きたいと思います。
主任司祭 西本 裕二

