アイキャッチ用 小坂神父の今週の糧

先日、自動車の会社から「12ヶ月定期点検」のお知らせが来ました。これは法規で規定されているばかりでなく、自動車という現代の生活に最も必要な道具を、機械に振り回されず、わたしたち人間がコントロールしていけるように整備すると共に、それをよく理解し、十分に力を発揮するためには是非とも欠かすことの出来ない作業だと思います。自動車や機械類の点検というと、大体は劣化であり、その補填あるいは補修になります。今回の定期点検では、幸い本質的なことは問題なく終了できました。教会の自動車のもうひとつの目的である「送迎」を、安心して実施できることも関係者のうれしいことです。

ところで、「早いもので」と言ったほうがよいのかわかりませんが、7月になり、今年もすでに6ヶ月が過ぎて後半に入りました。皆さんの人間生活、宗教生活、霊的生活について「6ヶ月点検」はお済ですか。「お早めにどうぞ」と『はがき』は来ていないでしょうが、この教会ニュースがそれだと思って早めに行なうようにお勧めします。

わたしたちがこの「定期点検」を行なおうとする時、とかく進歩していない面の方に目が行きがちで、元気が失せてしまいそうになります。しかし、わたしたちの点検は機械や道具類と異なり、「劣化」という面だけに目を向けないところがとても楽しいことです。どれほどの進歩があったかというプラス面も多分に評価できることに、喜び、楽しみが加わってきます。すでに自分の霊的努力目標をお持ちの方は、それを推し進める点検を行なえますが、なんとなく難しいなと考える人の多くは「点検項目」を持っていないことではないかと思います。そうなるとボンネットを開けてもどこをどう見ていくべきかわからない素人の整備士のやり方や、自動車の周りをぐるぐる回って、本質的でない擦り傷を数え上げるぐらいの点検になりがちです。

そこで、まず今年度のスローガン「『あなたがたが彼らに食べ物を与えなさい』というキリストの呼びかけに、一人ひとりが進んで応えることができますように」に従って、これをどこで、どのように、実践するか具体的な努力項目を作成し、その結果を点検することです。

2005年の折り返しの時にあたり、後半の点検項目を早速作成してください。大袈裟なことではなく、小さな身近なことを掲げて努力することです。そして、年末の点検にはもっとスムーズに、もっとよい成果が得られるように期待しましょう。

主任司祭 小坂正一郎

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