「堅信の秘蹟」を受ける準備のための勉強会を始めています。今年は4回しかできませんので、少しこのお知らせでも補充しておきたいと思います。堅信式に参加される信者の皆さんも、復習をかねてお読みください。

まず最初に、堅信の秘蹟は霊魂に消えないしるし“霊印・カラクテル”を残します。パウロも「あなたがたは……この聖霊によって、神のものであることの証印をおされたのです」(エフェゾ4:30)。また、「神はまた、私たちに証印を押し、恵みの手付けとして私たちの心に聖霊を与えてくださいました」と教えています。この霊印を残すのは、「洗礼・堅信・叙階」の秘蹟ですが、そのために一度しか受けられません。洗礼の秘蹟によって私たちは聖別され、キリスト教の礼拝を行う資格が与えられます。「受洗者は御父の養子、キリストの神秘体の肢体、聖霊の神殿になります。したがって受洗者は、キリストの体である教会の一員となり、キリストの祭司職に与ります」(『カトリックの教え』ドンボスコ社)

「霊印」は本人確認のシンボルでもあり、愛のシンボルでもあります。「私を刻みつけて下さい。あなたの心に、印章として、あなたの腕に、印章として」(雅歌8:6)や、「見よ、私はあなたを、私の手のひらに刻みつける」(イザヤ49:16)の神ヤーベの言葉からも理解することができます。エジプトのファラオは「“見よ、私は今、お前をエジプト全国の上に立てる”と言い、印章のついた指輪を自分の指からはずしてヨゼフの指にはめ……」たのでした(創41:42)。

洗礼と堅信の秘蹟によって霊魂に消えない印章を押されることで、私たちは完全に神のものになり、その愛を全身全霊受けることができるのです。古代にあっては、奴隷に主人の焼印を押したりしました。

主任司祭 田中次生
LINEで送る