信徒は、洗礼および堅信の秘蹟によって、「聖なる司祭職を持つものとなるよう聖別されます。」と教会憲章は宣言します。しかし、司教・司祭・助祭の「位階的祭司職」があります。この助祭について少し勉強しようと思い、調布神学院から「助祭叙階式」の儀式書を借りてきました。その中に「助祭の本質的な役割」が書いてあるからです。
☆式文・三「叙階者の約束」 司教は、受階者に質問する。
- 司教
- 「皆さん、助祭団(注1)に加わる前に、これから皆さんに与えられる助祭の務めを受け容れる決意を、ここに列席されている方々の前で表明して下さい。皆さんは、私の按手と聖霊の賜物(注2)によって、教会の奉仕の務め(注3)のために聖別される(注3)ことを望みますか」
- 受階者
- 「はい、望みます」
- 司教
- 「皆さんは、司教と司祭団を助け、キリストを信じる民を育てるために、謙虚な愛をもって、助祭の務めを(注3)果たすことを望みますか」
- 受階者
- 「はい、望みます」
(注)
- 司教・司祭・助祭は、叙階の秘蹟を受ける時は、司教団・司祭団・助祭団の一員となるべく、その共同体の中で行われます。
- この秘蹟の本質です。「司教の按手と聖霊の賜物によって聖別される」ことです。
- 助祭の務めは「教会の奉仕の務め」=「司教と司祭団を助け、キリストを信じる民を育てる」ことです。第2バチカン公会議まで、助祭はほとんど「司祭になる直前の準備期間」みたいになっていました。新約聖書では助祭は「奉仕者・執事」と呼ばれています。最初のステファノ等7人の助祭は、愛の奉仕のため、特に貧しい人びとへの配慮をするために選出されました。(使徒言行録6・1~6)それで、公会議は「永久助祭制」を設け、既婚者も助祭になれるようにしました。
主任司祭 田中次生