本日5月1日、ローマではヨハネ・パウロ2世の列福式が行われます。史上2番目に長い教皇在位で、格別人気のあった教皇様だっただけに、ポーランドをはじめ世界中から大勢の参列希望者がローマに殺到することでしょう。
故ヨハネ・パウロ2世の特徴として、その毅然とした明確な姿勢をあげることができます。その例をピックアップしてみましょう。
- 1.共産主義に対する徹底した抵抗
- ソ連時代の弾圧を体験しているポーランド人教皇として、祖国「連帯」と連携して、ベルリンの壁崩壊を実現させた功労者。
- 2.いさぎよい謝罪と反省
- 過去にカトリック教会が犯した誤りに対して反省し、いさぎよく謝罪し許しを請う姿勢を示した。
- 3.頑として譲らない一徹さ
- 倫理・道徳などに関しては、頑とした伝統主義者の面を崩さない。
- 4.明確なヴィジョンと行動力
- 「19世紀に教会は労働者を失った。20世紀青年を失っている」という認識から、世界青年大会を立ち上げ、「空飛ぶ教皇」の異名をもつタフな行動力で若者に呼びかけ、また家庭の大切さを訴えた。
- 5.第2バチカン公会議を正しく再解釈しようとする呼びかけと実践
- 頻繁に開かれるようになったシノドス(世界司教代表者会議)の開催と公文書の公布。
ヨハネ・パウロ2世は聖母マリアに対するとても深い信心を持っておられた方でした。故教皇のモットーは「 Totus Tuus ego sum 」(私はすべてあなたのものです)でした。その意味は、私は自分を無原罪の聖母のうちに、主に委ねますというものでした。5月は聖母月です。故・教皇の聖母への献身に少しでも倣うように努めましょう。
主任司祭 松尾 貢