厄払いのお祈りってありますか?

アイキャッチ用 松尾神父の今週の糧

先日、ドン・ボスコ会のある方から表題の質問を受けました。即座に「ありますよ」と答えて、あかし書房から出されている『祝福の祈り』で確認しました。この本は第1部「人への祝福」と第2部「物への祝福」から構成されています。その第1部「人への祝福」の7番目に「人生の節目を迎える人への祝福」の祈りが掲載されており、その説明にこう書かれてあります。“この祈りは、何かの災難に遭ったとき、またはいわゆる厄年を迎えるときに使うことができる”。

連休後に始まった聖書100週間グループでは、現在、創世記を読んでおりますが、創世記の初めから“よしとされた”という祝福の言葉が頻出するのを改めて味わっています。

神様は、天地を創られた時これを祝福します。特に人間に対する祝福は特別な祝福です。またアブラハムに祝福を与えて、救いの歴史を始められました。この祝福はイエス・キリストによって頂点に達し、「父に祝福された人たち、世の初めの時から備えられていた神の国を受け継ぎなさい」(マタイ25・34)という祝福の言葉で終末を迎えます。私たち、旅する神の民にとって大切なことは、これほどの、溢れんばかりの神の祝福の中で歩む道程を各自がどう受けとめ、肯定し、感謝と賛美の中で生きていくかということにかかっていると思います。

『祝福の祈り』の第1部「人への祝福」は、出産前、出産後、子供、家庭、成人式、巡礼や旅に出かける人、人生の節目を迎える人、お年寄り、病人、感謝の式、臨終の方、死者と、まさに人の一生を貫くあらゆる場面での祝福の祈りがあります。まさに神の祝福の同伴の旅路といえます。また第2部では、家(生活用品も含む)、自動車、船、家畜、田畑、十字架の道行、信心用具、典礼用具(祭服他)、一般の祝福、待降節の環(リース飾り)、復活の卵、食前・食後、水の祝福の祈りが並んでいます。私どもの生活全般に関わるものすべてが祝福の対象なのです。そして、その司式者は司祭に限定されるのではなく、信徒にもその権能があるのです。

ところで、結婚25周年、50周年のお祈りもありますが、June Bride の季節にいかがでしょうか。

主任司祭 松尾 貢

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