アイキャッチ用 松尾神父の今週の糧

今週水曜日7月31日はイグナチオ・ロヨラの記念日に当たります。
イエズス会の創立者ロヨラの一通の手紙をご紹介しましょう。

対抗宗教改革運動の要となったトリエント公会議に、創立まもないイエズス会から3名が参加しました。派遣された神学者司祭たちへのロヨラの手紙(1546年初頭)での指示は、1)会話について、2)人びとを霊的に助けるために、3)会員が一層助け合うために、の3部に分かれていますが、その中から、2)の指示をご紹介します。

  • 神のより大いなる栄光のために、このトリエントの公会議会期中、毎日適当な所に合宿するように努め、主に次のことに励んでいただきたい。
    すなわち説教すること、告白を聞くこと、講演すること、青少年に教理を教えること、霊操を指導すること、慈善院の貧しい人びとを慰問することである。
    そして、各自が人びとを信心と祈りに促しうる才能に応じて、この公会議に聖霊がより豊かな賜物と恩恵をもって降臨されるために、参集して議題を討議する人びと一同に神がその霊を注がれるよう、主なる神に皆で揃って祈るように隣人に勧めて下さい。
  • 説教に際しては、プロテスタントとカトリックの相違点のいずれにも触れてはならない。むしろ、もっぱら教会の良い慣習と信心業とを勧め、人びとを完全な自己認識と、主なる創造主へのより大きな知識と愛とへ駆り立て、しばしば公会議について語りなさい。説教の最後には公会議のために祈りをお願いしなさい。
  • 青少年には、彼らがあらゆる面でどの程度の心構えと準備ができているかによって、適当な時期に教理を教え、その基礎知識を与えるべきである。そして、聞き手に応じて多かれ少なかれ説明を加えたうえで、このように教え諭した終わりに、公会議のために祈るべきである。
  • 昼間、健康に最適の時間に慈善院を訪問し、貧しい人びとの告白を聞き、彼らを慰め、できれば何か見舞い品を持っていくとよい。会員が3人いるとすれば、貧しい人びとへの訪問は各人が少なくとも3日おきに行うとよい。

新教皇はイエズス会員として、まさにこの創立者の指示を実践なさっておられるのではないでしょうか。

主任司祭 松尾 貢

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