アイキャッチ用 松尾神父の今週の糧

昨日1月31日は聖ヨハネ・ボスコ(ドン・ボスコ)の祝日でした。今年は聖人の生誕200周年にあたります。鷺沼教会はドン・ボスコが創立したサレジオ会に司牧が委任されている小教区ですので、ドン・ボスコという聖人を理解していただくために、問答形式で簡単な説明をさせてください。

〇ドン・ボスコは何故、創立した会をサレジオ会としたのですか?
横浜司教館での司祭月修の際、ある教区司祭から受けた質問です。ドン・ボスコ(1815~1888)が生まれたとき、イタリアという国は存在していませんでした。イタリア統一運動の結果、イタリア国が誕生するのは1861年です。ドン・ボスコが活躍したトリノはサヴォイア公国領だったので、尊敬していたサヴォイアの代表的な聖人フランシスコ・サレジオ(1567~1622)の名前を修道会の名前にするのはごく自然のことでした。「聖フランシスコ・サレジオの愛と柔和を、すべての面において私を導く原理とする」とドン・ボスコは言っていました。
〇ドン・ボスコのモットーは何ですか?
「私に魂を与えてください。他のものは取り去ってください Da mihi animas caetera tolle 」です。若者と庶民の魂への配慮がドン・ボスコとサレジオ会員の優先すべき課題だということです。「神のより偉大なる栄光のために Ad majorem gloriam Dei 」。神さまの栄光のために創意と工夫をもって全力をつくすというイグナチオ・ロヨラのモットーもドン・ボスコは大事にしていました。
〇他にドン・ボスコらしい言葉は何ですか?
「子どもたちを愛するだけでは足りません。子どもたちが、自分たちは愛されているとわからなければなりません」。
「聖人になるために大切なこと、それは喜び、勉強、祈り」。
「危険な状態にある青少年を救い、霊魂を神に導くのに役立つなら、私はあえて無謀なことでもする」。
「不平不満は人の心を冷淡にします」。
嘆かず呟かず、喜んで主に仕えよう!と呼びかけていました。

2013年末現在、サレジオ会員は15536名。17287名のイエズス会に次いで男子修道会では二番目に大きな男子修道会130ヶ国で働いています。女子の会はサレジアン・シスターズ(扶助者聖母会)です。

主任司祭 松尾 貢

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