1)アド・リミナ

日本の司教団は3月19日から27日までアド・リミナでバチカンを訪問しています。

アド・リミナとは「敷居へ」という意味ですが、正式にはVisitatio ad limina apostolorum(使徒たちの敷居への訪問)です。ここでいう<使徒たちの敷居>とはローマにある使徒ペトロとパウロの墓のことです。

現在の教会法典第399-400条によれば、全世界のすべての教区司教は5年ごとに自分の教区についての報告書を作って教皇庁に送り、同じ年にペトロとパウロの墓へ巡礼し、教皇様に謁見することになっています。各国の司教団の訪問は年別に配置されており、その際、一人ひとりの司教の個人的な教皇謁見のほかに、その国の司教団全体のために教皇演説が行われることになっています。このアド・リミナ訪問は、教皇によるカトリック教会の指導の重要な手段として位置づけられています。

ところで、現在、日曜日に使用している「聖書と典礼」の各祈願が“試用”となっているのにお気づきでしょうか。日本司教団は、今回のアド・リミナを機に正式に認定してもらい、今年の待降節に間に合うように、念願の正式版『ミサ典書』の発刊を切望しています。

2)イタリア人シスターのCDが日本デビュー

シスターの歌声と言えば、映画『天使にラブソングを』(原題Sister Act)が有名です。日本ではイエスのカリタス修道会のコーラスグループ「スモール・クワイアー」も被災地支援などで大活躍しています。

この度、一人のイタリア人シスターのCDが日本デビューしました。

シスターの名前はクリスティーナ・スクッチャ。シチリア島出身の聖ウルスラ修道会会員です。シスターはフランシスコ教皇の「外に出て、神のみ言葉を広めなさい」という勧めや修道院長の理解もあり、2014年6月、イタリア放送協会(RAI)のオーディション番組『イタリアの声』に出演、アリシア・キーズの「No One」で優勝しました。ユニバーサルミュージックから日本デビューアルバム「Sister Cristina」が3月11日発売されました。坂本九さんの名曲「上を向いて歩こう」も収録されています。

インターネットで検索して、シスターの歌声を聞いてみてください。

主任司祭 松尾 貢
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