ミッション・スク-ルの生徒が主日のミサに見えることがよくあります。「近くの教会の礼拝に参加し、説教の内容をまとめ、牧師(神父)のサインと教会の週報をもらってきなさい」といった課題をこなすためです。最近では、ICU付属、青山学院、東洋英和、立教女学院、フェリス、聖学院などプロテスタント系の中高生が鷺沼のミサに見えました。
面白いことに沢山のカトリック校が近辺にあるのに、カトリック校の未洗者の生徒が課題や宿題として日曜日のミサに預かりにくることはほとんどありません。例外的に6月から7月にかけて、サレジオ学院中学3年生が宗教の課題として、朝7時ミサ、10時ミサ、夜のミサにかなり多くの生徒が出席し、サインを求め、説教の概要をまとめていました。夏休み中に見えたのは聖心初等部4年生の2人だけでした。

30年程前までのカトリック中高には若い司祭やシスターがたくさんいて活躍していたものですが、現在、現役で教壇に立っている司祭、シスターはほんの一握りです。学校での宗教教育を長い間シスター任せ、司祭任せにしてきた結果、信徒の先生たちの中に、宗教教育は自分たちの務めだという意識がプロテスタント系の学校に比べて希薄だという状況があります。もちろん、聖書朗読・説教と讃美歌なら未洗者の参加は大いに有効で勧められるべきものです。しかし、カトリックの場合、聖体祭儀であるミサへの参加は秘跡への理解と信仰を土台とするので、未洗者に宿題や課題としてミサへの参加を奨めていいものかどうかという神学的な捉え方やアプローチの違いがあるのも確かです。

2学期から日曜日ミサ前のジュニア会カテキズムで使用しているテキストは新教出版社刊行の美濃部信著『13歳にもわかるキリスト教』です。プロテスタントの関西学院大学神学部監修ですが、それをカトリック教会のジュニア会でどう使用していくのか、カテキスタの方々の腕の見せ所です。また、カテキスタにとっても子供たちにとっても大きな学びのチャンスになると期待しています。今お休みしている皆さんもぜひ、10時ミサ前に主任司祭室にいらしてみてください。

主任司祭 松尾 貢

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