​2月11日は「世界病者の日」

アイキャッチ用 松尾神父の今週の糧

2月11日はルルドの聖母の記念日です。その日が「世界病者の日」とされているのは意味深いことだと思います。なぜなら、ルルドは祈りの場、世界中から病者が集う場所ですし、そのお世話をするボランティアの方がたも大勢スタンバイしている聖地だからです。たとえ、ルルドで病の癒しという奇跡が起こらなくとも、病の受け止めかたが大きく変わると言われています。

フランシスコ教皇様は、今年の「世界病者の日」のメッセージの中で次のように書いておられます。

「ただで受けたのだから、ただで与えなさい」(マタイ10章8節)。これは、イエスが福音をのべ伝えるために使徒たちを派遣する際に、無償の愛のわざを通してみ国を広めるよう述べたことばです。

第27回世界病者の日がインドのコルカタで2月11日に厳かに祝われるにあたり、病者をはじめとするすべての子らの母である教会は、よいサマリア人のように無償で与えることが福音宣教のもっとも確かな方法であることを、私たちに思い起させます。病者に対するケアには、専門的な技能と愛情、さらには優しく触れる行為のような、“愛されている”と相手に感じさせる無償で直接的で飾らない行いが求められます。(中略)聖マザー・テレサは、言語や文化、民族、宗教の違いにもかかわりなく、すべての人に無償の愛を示すことこそが、活動の唯一のよりどころであることを教えてくれます。彼女の模範は、理解と優しさを求めている人々、とりわけ苦しんでいる人びとのために、喜びと希望の展望を切り開くよう、私たちを導き続けます。(中略)

医療活動にとって、極めて重要であり、よいサマリア人の精神をあらゆる形で体現しているボランティアの人々にとっては、無償であることこそが活動の原動力です」。

お気づきのように、教皇様はメッセージの中で、“無償性”を強調なさっています。私たちは神さまからただで、無償で多くのお恵みをいただいている。だからこそ、私たちも教会や社会、隣人のために無償で喜んで奉仕するのだ、というわけです。

主任司祭  松尾 貢


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