10月はロザリオの月です。ロザリオの祈りは、聖母マリアと共に、イエスの歩まれた人生を辿り、祈るものです。愛する我が子イエスの受難と死を考えるとき、聖母マリアの人生も苦難と試練に満ちたものだったと言えます。だからこそロザリオの祈りは、苦しむ人、助けを必要としている人の大きな力、支えとなるのです。

今年2月24日、ロシアがウクライナに軍事侵攻してからすでに8ケ月が経とうとしています。停戦の道筋すら見えないままです。ロシアから攻撃されたウクライナの建物は瓦礫の山と化し、兵士の死傷者のほか、市民も多数犠牲となっています。またロシアでも兵士が推計8万人以上死傷し、プーチン大統領がさらに30万人の予備役兵の招集をかけたところ、ロシアではモスクワなどいくつかの街で暴動が起こり、また同胞のウクライナと戦争をしたくないという思いから兵役を回避するために国を離れる若者も増えています。

このような現状を考えるだけでもいかに無益な戦争であるかが分かります。この戦争は一日でも早く終結させなければなりません。

今年のロザリオの祈りは、コロナ禍のためにまだ一緒に集まって行うことはできませんが、ロシアとウクライナの戦争の終結のために、同じ思いを込めて、それぞれ時間があるときに祈りを捧げましょう。ロザリオの祈りの素晴らしいところは、いつでもどこでも唱えられることです。

主任司祭 西本 裕二

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