アドヴェント・カレンダー

待降節は、キリストを待ち望む期間ですが、第1主日から第4主日のクリスマス前日までの4週間を指します。欧米ではこの間、アドベントカレンダーをめくってクリスマスまでの日々を待つ家庭やアドベントクランツに4本のロウソクを立て、毎週日曜日が来るたびに1本ずつ火をともして、クリスマスのときを待つ家庭もあります。最近、日本でもアドベントカレンダーなどを販売しているのをよく見かけるようになりましたが、このようにしてクリスマスを待つのは、誰もがワクワクするものです。

これはクリスマスを待つために相応しい心ではないでしょうか。なぜならクリスマスは“喜び”の訪れのときだからです。それも単に楽しむだけの喜びではなく、救いを告げ知らせる大きな喜びです。イエスの誕生を告げたお告げのとき、天使はマリアに対して「喜びなさい、恵まれた方、主があなたとともにおられます」と言われました。またイエスの誕生のとき、羊飼いや東方の博士たちはその出来事を素直に喜び受け止めました。ですから、私たちは、クリスマスの本来の意味に立ち返って、“喜び”の心で待つべきです。

子供っぽいと思う人もいるかと思いますが、私たち大人は、もう少し素直にイエスの誕生を喜んでも良いのではないでしょうか。

またクリスマスの喜びは、“愛を分かち合う喜び”でもあります。クリスマスの時期であっても、世の中には、苦しんでいる人や困っている人が大勢います。そのような人たちにこそ、この真の喜びを伝え、希望をもたらしていかなければなりません。待降節そのために、私たちは暗い顔をして過ごすのではなく、喜びをもって過ごさなければならないのです。

主任司祭 西本 裕二


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