今週1月18日から来週25日まで一週間、教会は「キリスト教一致祈祷週間」を迎えます。この期間、私たちはキリスト諸教会の間で一致を目指して共に祈るものです。

キリスト教の歴史において、東西の教会が袂を分かち、宗教改革によってプロテスタントが起こり、教会に分裂と混乱が生じました。この教会の分裂は、福音宣教の大きな妨げとなっておりますが、20世紀になって世界各地で教派を超えて一致しようという運動が盛んになりました。

そしてさらに1968年以降、毎年、一致のために祈りが捧げられています。しかし、長い時間を通してできあがった溝は、簡単には埋められないものの、毎年この一週間、共に祈ることによって21世紀には一致の道筋を立てて、それを実現していくことが神から私たちに課せられた課題だと思います。
これは私たちがそれぞれにキリスト教の一致に願いを込めて祈ることによって実現していくものではないでしょうか。

そしてすべてのキリスト者が心を一つにして祈るならば、人類が直面しているコロナウイルス感染症の脅威やロシアのウクライナ侵攻による戦争、そして領土の覇権争いなど、世界の様々な問題の解決に大きな力となるのではないかと思います。

「キリスト教祈祷一致週間」の今回のテーマは、「善を行い、正義を追い求めなさい」というイザヤ書(1・17)から取られたものです。これはまさにキリスト教諸教会が一致することで、お互いに違いを超えて、この世界にある悪と戦うために善を行い、正義を追求することが必要ということではないでしょうか。

主任司祭 西本 裕二

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