聖体の秘跡[部分](ゲッゲ工房作ガラス絵)

4月14日付の『カトリック新聞』の紙面に「聖体奉仕が再始動」という見出しの記事が掲載されていました。これを読んだとき、都筑教会の聖体奉仕活動の現状と重なるものを感じました。

それは都筑教会も梅村司教の任命を受けて聖体奉仕者(正式名:聖体授与の臨時奉仕者)に新メンバーが加わり、コロナ禍以降、昨年から本格的に再始動したからです。私たち司祭にとってありがたいことです。それは共同体の中で病人や高齢者に配慮することは、司祭だけの務めではなく、共同体の務めでもあるからです。ですから、司祭より知り合い(仲間)の信者の方であれば、病人や高齢者のいる家庭や施設に頻繁に訪問し、気軽に頼みやすいと思います。実際、都筑教会では何人かの聖体奉仕者の方は、定期的に知り合い(仲間)の信者にお願いされて届けて下さっています。

もちろん聖体を運ぶことは、司祭の大切な務めの一つですが、でも私たち司祭が呼ばれて行きますと、「やれ家の片付けだの」、「やれお茶を出すだの」、「やれ謝礼をするだの」といったような気遣いされる方がとても多いです。以前、私が一人の病人の信者の方に「定期的にご聖体をお届けしましょうか」と言うと「毎回、神父様に来て頂くのは申し訳ないからいいです」と遠慮されてしまいました。
これは日本特有の〝気配りの文化″だと思います。「ごめんなさい」「申し訳ない」といった感覚は、たぶん海外の方からしたら、周りに迷惑をかけない日本人の配慮と見るでしょう。しかし同じ日本人からしたら、「そんなに遠慮しなくてもいいのに」と思うようなことも正直あります。
いずれにせよ、病人や高齢者の方が気軽に喜んでご聖体を希望して頂ければ幸いです。それを考えて、これからも教会共同体のチームとして、聖体奉仕に取り組んで行きたいと思っています。

教皇フランシスコは、すべての信者に向けて「もっと外へ出て行きなさい」とおっしゃられました。この言葉は、特に聖体を運んでいる奉仕者の皆さんにとって励みになるような言葉だと思います。私もこれを心がけて病気や高齢で教会に来られない信者の方のために出向いて、頑張っていけたらと思っています。

主任司祭  西本 裕二


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