10月半ば、あざみ野でのミサの中で梅村司教様の説教を聞く機会がありました。この時期、教区の経営する幼稚園の理事会・評議会に出席する機会が多い。幼保無償化、少子化、地方の人口減少などの要因で幼稚園の定員を確保することがますます困難になってきている。そこで幼稚園として続けるか、認定こども園に変更するか、廃園とするかなどの議論がなされている。その中で強く思うのは、事業を生き延びることが大切なのか、それとも使命に生きることが肝心なのかを識別し、見極めることの重要性を司教様は強調なさいました。

司教区関連の幼稚園を乳幼児を預かる認定こども園にして存続を図ることが果たして宣教司牧の使命を果たすことになるのかどうかと自問しておられるということでした。おそらく多くの多くの教区や修道会が経営母体の施設でも同じ課題を抱えているのだろうと思います。

お話しの中で司教様が引用なさった「子育て四訓」をご紹介しましょう。これは山口県に住む教育者A氏が長年の教育体験を踏まえてまとめたものだそうです。

  1. 乳児はしっかり肌を離すな
  2. 幼児は肌を離せ 手を離すな
  3. 児童・少年は手を離せ 目を離すな
  4. 青年は目を離せ 心を離すな

  1. 胎児期には、文字通り母子はへその緒でつながり、羊水の中で守られています。出生と同時に赤ちゃんは外界にさらされ不 安になります。その心の安定を保つためにも、しっかりと肌と肌を触れ合わせることが大切。
  2. 幼児は乳離れをするが、一気に離すのではなく、常に親がそばにいることで、心配しなくていいよという安心感を与えることが大切。
  3. 友達との付き合いによって社会性が育つ時期。ここではしっかりと手を離し、活動範囲を広げてあげることが肝要。
  4. 自立していくために、自分なりの生きがい、進路を歩んでいく時。気持ちの上で過干渉はいけないが、心を離してはいけない。

今日は七五三のお祝いの日、あらためて子育て四訓を味わい、ふりかえってみたいものです。

主任司祭 松尾 貢

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