冬がきたら
冬のことだけ思おう
冬を遠ざけようとしたりしないで
むしろすすんで
冬のたましいにふれ 冬のいのちにふれよう冬がきたら
冬だけが持つ
深さときびしさと 静けさを知ろう
冬はわたしに いろいろなことを教えてくれる先ず沈黙の大事なことを
すべての真理は
この沈黙のなかからのみ 生まれてくることを
それから自己試練の大切なことを
すべての事を成就するには
この不屈の魂によってのみ 成功することを
坂村真民(1909~2006)の詩です。熊本県出身で、終戦後、四国の愛媛で活躍しました。一遍上人を敬愛し、弱者に寄り添い、癒しと勇気を与える詩を詠んだ仏教詩人として知られています。中学校の道徳のテキストにも、「二度とない人生だから」が収録されています。
二度とない人生だから 一輪の花にも 無限の愛をそそいでゆこう
一羽の鳥の声にも 無心の耳をかたむけてゆこう
二度とない人生だから つゆくさのつゆにも
めぐりあいのふしぎと思い 足をとどめて みつめてゆこう
次の日曜日22日は、鷺沼教会の待降節黙想会です。仏教詩人の生き方にならって、沈黙の時を持ちつつ、クリスマスをよく迎える準備となるようにいたしましょう。
主任司祭 松尾 貢