七月といえば、七夕を連想する方も多いでしょう。七月は和風名では「文月」と言いますが、これは七夕の短冊に歌などを書いて、寺子屋で学んでいた子供たちが書道の上達を願った行事にちなんで「文被月(ふみひらずき)」が「文月」となったとも言われています。
七夕は季節の変わり目を祝う五節句の一つです。一般の人は誰もが子供の頃に短冊に願い事を書いて笹につるして、星に祈った思い出があるでしょう。
この星に祈るというのは、キリスト者の神への祈りにつながるものがあるように思います。しかし私たちの祈りは、自分一人の幸せを願うだけではなく、すべての人の幸せを願うものでなければなりません。それは現代、争いやテロ、コロナ感染症や失業、事故や事件など本当に様々なことで苦しみ、また悲しむ人が大勢いますが、そのような人がいない平和で安全な世の中になるように願うことこそ、真の神への祈りだからです。
主任司祭 西本裕二
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