(7)ドメニコ・サヴィオ - その素晴らしい友情 -

聖ドメニコ・サヴィオ 列聖50周年記念特集

助任司祭 土屋 茂明

ドン・ボスコはその「ドメニコ・サヴィオ伝」の中で、「だれでも、ドメニコの良い友だちでした」と書いています。無原罪の聖母信心会の仲間はいうまでもないことでしたが、特に2人の生徒とドメニコとの素晴らしい友情について、詳しく書き記しています。
「沢山の友だちと深い友情を結んでいましたが、まだ生存しているので、ここでは、もう天国に行ってしまっている2人について書きましょう。」
その2人とは、ガビヨ・カミロとマッサリア・ジョバンニです。

ガビヨは、信仰深く、絵と彫刻の才能があり、奨学金を得て、トリノで学んでいました。残念なことに、彼はトリノに来る前に、大きな病気をしていましたので、ドン・ボスコの学校に来てからも、元気がなく、故郷のことや両親のことを思ったりしていました。それに気づいたドメニコは慰めようとして、声をかけたのです。
彼と会話しているうちに、ドメニコはガビヨが、深い信仰の持ち主であることを知りました。互いに「聖人になりたい」と願う二人は、共に善徳に進むべく励まし合ったのでした。ガビヨが病に伏すようになると、しばしば病床を訪れ、亡くなったときには、彼のために祈り、また「僕にためにも天国で席を用意して待っていて下さい」と願ったのです。

マッサリア・ジョバンニもまた、聖人になりたい、司祭になりたいと望んでいました。同じ望みを持っていた二人も深い友情を結んだのです。霊的向上のために、互いに戒めあったりしました。体も丈夫で、学問にも優れていたマッサリアは、司祭への道も順調に歩み進んでいたのですが、たまたま、風邪をこじらせて、静養のために故郷に帰ることになりました。その間も、2人は心のこもった手紙を交換して、霊的向上のために助け合っていたのでした。


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