聖パウロは教えます。「もし、死んだ人間の復活がないとしたら、キリストも復活しなかったことでしょう。しかしキリストが復活しなかったとしたら、私達の宣教は無意味なものであり、あなた方の信仰も無意味となるでしょう。」(Iコリント15:13)
ロ-マに行く人が必ず訪れる場所の一つにカタコンベ(地下墓所)があります。64年にネロ皇帝がキリスト教を迫害してから、313年の「ミラノ勅令」によってキリスト教の信仰の自由が認められるまでの250年間、信徒達は秘密の地下基地を作り、そこで「パンを割く式」をしたり、集会を開いたりしていました。そして殉教者達の遺体もそこに安置し、供養しました。そこに多くの壁画がありますが、人気の題材は、「良き牧者」と「ラザロの復活・復活」です。迫害の最中、信者たちの心を慰め、力づけたのは「復活」だったということができます。
主任司祭 田中次生