1月31日 聖ヨハネ・ボスコの祝日に当たって

アイキャッチ用 ロロピアナ神父の今週の糧

1888年1月31日、ドン・ボスコは神に召され、帰天されました。今年もその記念日が近付いております。

ドン・ボスコは1815年8月16日に生まれましたので、3年後に、生誕200周年記念を祝うことになりますが、全世界のサレジオ家族は、2年前から、そのお祝いの準備期間に入りました。去年の2月11日、ドン・ボスコの遺物が鷺沼教会を訪れたのも、準備の一つであります。

霊的な準備として、サレジオ会総長パカル・チャベズ神父は次のような計画を打ち出しました。2011年8月16日から2012年8月16日までドン・ボスコの生涯と歴史を学び、2012年8月16日から2013年8月16日までドン・ボスコの教育法を研究し、2013年8月16日から2014年8月16日までドン・ボスコの霊性を深めましょう、という内容です。

ドン・ボスコについての資料は山ほどありますが、ここ20年の間に発表された研究は、奇跡を行なったドン・ボスコというより、少年のために大変苦労をしたドン・ボスコにアクセントを置き、現代歴史学の基準を重視したものでした。

国によって、状況は異なりますが、ドン・ボスコが生きていた難しい時代は私たちの今の時代と類似点が多く感じられます。当時も、現代のように、若者は多くの困難と直面しなければなりませんでした。数々の青少年問題の解決を目指し、ドン・ボスコは政治や、組合、社会運動ではなく、教育一筋に、惜しみなく、命賭けで最善を尽くしました。ドン・ボスコには経済力や、優れた学歴はありませんでしたが、強い使命感と深い信仰がありました。その使命感と信仰の肥沃な土壌の上に、ドン・ボスコの若者に対する愛の木が立ちました。世界の132カ国で活動するサレジオ家族は、みなその木の、数知れない枝と言うことができるのではないでしょうか。

“ドン・ボスコは見えない世界が見えているかのように歩んでいた”“彼は100年早く第二次ヴァティカン公会議の精神を掴んだ”とも言われます。

ドン・ボスコを興してくださった神様に感謝し、その御取次ぎを願いながら、チャベズ総長のご指導のもと、生誕200周年記念に向かっての道のりを歩んでまいりたいと思います。

助任司祭 アキレ・ロロピアナ

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