アイキャッチ用 松尾神父の今週の糧

マザー・テレサ写真展を終えて

「 God is Love, and He loves you. Love others as He loves you. God bless you. 」。 主任司祭室にある色紙のこの言葉は、マザーが鷺沼のサレジオ志願生に宛てて書いてくださったものです。1982年4月23日、上智大学で行われた講演会に二人の高校3年の志願生と行った際、マザーにサレジオ会の志願生にお言葉をくださいとお願いして書いていただきました。

2回目にマザーに会ったのは1993年5月、マザーが教皇ヨハネ・パウロ2世のアルバニア訪問に合わせて母国アルバニアに帰国した後、ローマの「神の愛の宣教者会」の二つの支部を視察なさったときでした。丁度、ローマのサレジオ大学で開講されていた養成担当者のためのセミナーに参加していた私は、諸修道会の養成担当者と一緒にマザーに会う機会に恵まれました。ローマの「神の愛の宣教者会」修練院で、ベネディクションに与り、祈り、マザーのお話をきくことができました。創立者マザーの話を一言も聞き漏らすまいと耳を傾け、見つめている若いノビスたちの真剣な表情、「You must fall in love with Jesus Christ」と繰り返すマザーの心の母としての言葉と眼差しが印象的でした。

先日、溝の口ノクティで開催された「マザー・テレサ写真展」は多くの方々の手弁当での奉仕とご協力で大勢の方々にマザーの魅力を伝えることができました。私たち鷺沼教会のメンバー一人ひとりの洗礼や堅信の秘跡から生まれる尊い責務の一つは、福音を伝えるという務めです。この写真展をおこなったということもその一旦として捉えたいと思います。マザー・テレサの修道会の聖堂の十字架の左下には、「I thirst」(私は乾く)というヨハネ福音書19章28節の言葉が掲げられています。人々をこれほどまでに大切になさっていることがわかってもらえないイエズス様の渇きです。この渇きを私たちは心に留め、周りの方々にも伝えていく使命があるということを、マザーは今も天国から私たちに訴え、伝えてくださっているはずです。

主任司祭 松尾 貢
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