助任司祭 土屋 茂明
「今日こそ 神が造られた日 喜び歌え、この日を共に」、復活祭を迎え、教会の典礼も大いに喜びを歌い上げます。
ミサの中で「サンクトゥス・聖なるかな」の直前に唱えられる叙唱は、典礼暦年の、その日・その時期の祝祭の意味を的確に表現しています。
復活の叙唱は5つあり、それぞれタイトルが付けられています。
復活1 「過越の神秘」
復活2 「新しいいのち」
復活3 「とりなしてくださるキリスト」
復活4 「新しい世界」
復活5 「キリストの奉献」
どれも、キリストの復活の持つ深い意味を表しているのです。
復活4の叙唱は次のように唱えられます。(荘重に歌い上げることも)
聖なる父よ
過越の小羊キリストが捧げられた この時
感謝と喜びに満ちあふれて あなたを讃えます。
キリストは死からの復活によって罪を打ち破り、
倒れていた世界を立て直し、
新しい命を私たちにお与えになります。
全世界は復活の喜びに満ち、
すべての天使はあなたの栄光を讃え
終わりなく歌います。
復活3・4・5、前文と結びは共通です。「喜びに満ち」が繰り返されます。
復活節は喜びの時であり、キリスト者の毎日が喜びの日々でもあります。
ドメニコ・サヴィオとよろこび
ドン・ボスコの指導もあって、ドメニコ少年の生活は本当に普通の少年たちと変わらないものでした。自分の務めを完全に果たすこと、この点ではドン・ボスコの勧めに従い、模範的でした。グランドでも、教室でも、まさに「いまここに生きる」日常の霊性でした。
ドン・ボスコ自身もかつて「よろこびの会」を結成していたように、よろこびを常に大切にするように勧めました。ドメニコの一番の魅力は彼の快活さでした。人々は彼を「よろこびの人」と言いました。
聖パウロも、常に「よろこび」を人々に勧めました。
「常に喜べ、絶えず祈れ、どんなことにも感謝せよ。」
(テサロニケ人への第一の手紙 5・16~18)