アイキャッチ用 田中神父の今週の糧

今日は「聖霊降臨の主日」です。復活節は今日をもって終了します。この復活節の中で輝いていたのは「復活ろうそく」です。復活のろうそくは、復活徹夜祭の時に祝別されます。(1)キリストは、昨日と今日(2)始めと終わり、(3)アルファと、(4)オメガ、(5)時間も、(6)永遠も、彼のもの、(7)栄光と支配は、かれに、(8)世々とこしえに。アーメン の言葉と共に、十字架に刻み込みます。そして「その聖なる・栄光ある傷によって・わたしたちを支え・まもって下さる・主キリストによって」の言葉で5粒の香をろうそくにはめ込み、祝別します。ギリシャ語のアルファとオメガは「キリストが完全であり、永遠であり、権威を持つ」ことを現しています。従って復活のろうそくは、「復活されたキリスト」のシンボルなのです。教会の中で、今も完全な力と権威を持って、生きておられることを表しています。

イエスさまは、「私は世の光である」(ヨハネ8:12)と何回も人達に教えられました。そしてイエスさまはご自分に従おうとする人達に「あなた方は“世の光”である」と言われました。その上、マタイの「10人の乙女のたとえ話」を通して、各自が自分のランプの火を保つために、しっかりと“油”を用意しなければ、花婿であるイエス様と一緒に天国の門をくぐることは出来ないのだと教えられました。

洗礼を受ける時「復活のろうそく」が使われます。代父(母)が復活のろうそくから火をもらって点火されたろうそくを受洗者に渡す時、司祭は次の言葉を述べます。「あなたはキリストの光をもたらす者となりました。主イエス・キリストが来られるとき、すべての聖人とともに喜んで主を迎えることができるよう、いつも光の子として歩みなさい」と。

だから、またお葬式の時にもこの「復活のろうそく」が灯されます。しっかりとランプに火を灯して歩み続けた「死者」を花婿であるイエス様が迎えて下さっていることを表すためです。

今日で、祭壇の「復活ろうそくの火」が消えます。しかし私たちは「炎のような舌が現われ、分かれておのおのの上にとどまった」聖霊のお力を得て、「キリストの光」として輝かせたいものです。

主任司祭 田中次生

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