「教皇庁病」克服に向けての教皇メッセージ

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フランシスコ教皇様が2014年の待降節に、教皇庁の枢機卿・大司教・各省庁の長官と議長たちに対して、下記の疾病があると指摘しました。

  1. 自分は「不滅な者」、「特権をもつ者」、さらには「必要不可欠な者」であると考え、定期検診を受ける必要性を無視する病。
  2. 働き過ぎの「マルタイズム」という病。
  3. 心と精神が「石のようになる」病。
  4. 計画しすぎる病、機能主義という病。
  5. 協調性の欠如という病。
  6. 霊的アルツハイマー病。
  7. 対抗心と虚栄心という病。
  8. 実存的統合失調という病。偽善と霊的空白の拡大という二つの問題を抱えて、二重生活を送る人の病。
  9. うわさ話、悪口、陰口という病。―うわさ話は一種のテロ
  10. 上司を偶像崇拝する病。
  11. 他の人に無関心であるという病。
  12. 陰鬱な顔という病。
  13. 物をため込む病。
  14. 閉鎖性という病。
  15. 世俗的な利益を求める自己顕示欲という病。

教皇様は「12.」の病の解説の中で、「聖トマス・モアの祈りを私は毎日唱えています。お勧めします」と紹介しておられます。

“主よ、健康なからだと、それを保つための良質なユーモアとをお与えください。主よ、よいものを見分け、悪におじけづかず、物事を帰すべきところに帰すことのできる、素直な心をお与えください。倦怠も、不平も、ため息も、過度な煩いもない心をお与えください。すべては『わたし』”という面倒なものがもたらすのです。主よ、ユーモアのセンスをお与えください。冗談を解する者となる恵みをお与えください。生活の中にささやかな喜びを見いだし、他の人とそれを分かち合う恵みをお与えください。アーメン”

教皇は先日、上記の「教皇庁病」克服のための20の処方箋と題して、バチカンの高官に対して講話をなされましたが、そのキーワードは“奉仕の精神”と“謙遜の心”でした。

主任司祭 松尾 貢

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